バレリアン

  • 神経を鎮め深い眠りを誘うハーブ

なぜ体にいいのか

バレリアンはオミナエシ科のハーブ。ヨーロッパ原産で、古代ギリシャ時代から神経のたかぶりを抑え、深い眠りに導く植物として利用されてきた。日本には江戸時代に蘭方薬として入ってきた。「かのこ草」とも呼ばれている。
薬用として使われるのはバレリアンの根だが、乾燥させると強烈な臭いを発する。この臭いのもとが吉草酸で、有効成分とされているものだ。
脳内にはガンマ・アミノ酪酸(GABA)という神経伝達物質があり、この物質の働きのひとつに、イライラした状態を改善する精神安定作用がある。バレリアンの有効成分は、大脳皮質からのガンマ・アミノ酪酸の放出を高め、働きを助長することで睡眠を促進すると考えられている。
バレリアンの効果は世界でも認められており、バレリアン抽出物400mgを就寝1時間前に摂取したところ、睡眠の質や眠りにつくまでの時間が改善されたという報告もある。特に不眠症や、何度も起きてしまうなど不規則な睡眠で悩んでいる人には効果があるようだ。さらにトリアゾラム(ハルシオン)などの鎮静薬に比べて、目覚めたときの不快感がないといったデータもあり、バレリアンを強力な鎮静薬・睡眠剤に代わるものとして承認している国もある。

摂取方法について

バレリアンはサプリメントで摂るのが一般的。軽い不安やストレス(翌日にスピーチがあるなど)で寝付けなくなったときなどに即効性を発揮する。摂取量は300~400mgを目安とし、就寝1時間前に服用するとスムーズに眠りにつきやすい。レモンバームなど、鎮静効果があるハーブと併用すると相乗効果が期待できる。
ただしバルビタール系薬剤(睡眠薬のひとつ)、抗うつ剤や抗不安剤といっしょに摂ると効き目が強くなる恐れがあるので避けたほうがいいだろう。
日中のストレス緩和にも役立つが、その場合の摂取量は150~200mgで十分だという。一般的には副作用はほとんどないが、摂りすぎると頭痛、気分が落ち着かない、吐き気、翌朝ふらふらするなどの症状が起きることもあるので、多量摂取には気をつけたい。また人によっては適量範囲内でも刺激が強い場合もある。使用後に気持ちが動揺したり落ち着かなくなった場合は使用を中止しよう。(早川)

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