ARA(アラキドン酸)

  • シナプス伝達を増強し、脳を活発化する

なぜ体にいいのか

ARAは、細胞膜を作っているリン脂質を構成する脂肪酸の一種。DHA(ドコサヘキサエン酸)と同様に、脳、皮膚、血液など人の体内に存在する。特に脳に関係し、脳細胞を作ることはもちろん、学習・記憶能力、認知応答力を高める役割を果たす。人の母乳にも含まれ、乳児の発育に欠かせない。また、身近なところでは、鶏卵や肉(レバー)、魚にも含まれている。
人が視覚、聴覚、触覚などでとらえた情報は、脳の海馬に集められ、そこから網の目のように広がるニューロン(神経細胞)を通って、信号として伝わる。ニューロン間で信号が伝達される接続部がシナプスで、シナプス間隙と呼ばれる隙間に限って神経伝達物質が放出され、刺激が伝達するのだ。このシナプス伝達が活発に行われるほど、学習・記憶能力も高い。ところが、加齢によるARAやDHAの減少で、シナプス伝達力が弱まり、脳細胞そのものも老化するので、脳機能は低下していく。
同志社大学の岡市広成教授や杏林大学の古賀義彦教授らの研究により、ARAを摂取することで、老齢ラットの学習・記憶能力の低下が改善され、また人試験(脳の健康な60歳から70歳のグループ)でも、高年者の認知応答力を改善する結果が出された。
さらに最近、ARAは、アナンダミド、2-アラキドノイルモノグリセロールといった物質の原料となることが判明。これらの物質には気分や意欲を高める働きが認められている。つまり、ARAを摂取することで、落ち込みがちな気分の改善も期待できる。

摂取方法について

効果が確認できるARAの摂取量は、1日240mgほど。鶏卵や肉といった一般の食品からも摂取できるが、その場合、コレステロールの摂りすぎには注意したい。さらに、ARAからはプロスタグランジン類、ロイコトリエン類、トロンボキサン類など炎症等に関わる物質が作られることも知っておきたい。それらの理由から、ARAはサプリメントとして摂るのが効果的だろう。DHAとARAでは、働き方が少し違うため、両方をバランスよく摂るのが理想的だ。
また、アメリカの臨床栄養学の専門家スーザン・カールソン博士による研究では、ARAの摂取は乳児の精神面での発育や、学習・記憶能力の向上が期待できることが判明。アメリカや日本では、ARA配合の粉ミルクが発売されている。(山口)

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