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山野善正氏『創作四字熟語』
- 2017/3/16
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協会では、医師や専門家による鋭い視点で捉えた、健康と食に関する様々なコラムを掲載しています。今回は、一般社団法人おいしさの科学研究所理事長の山野善正氏に、「創作四字熟語」について語っていただきました。
山野 善正Yoshimasa Yamano
一般社団法人おいしさの科学研究所 理事長
滋賀県生まれ。京都大学農学部農芸化学科卒業、農学博士。
東洋製缶東洋鋼鈑綜合研究所研究員を経て、香川大学農学部食品学科講師、助教授、教授。評議員、学生部長、農学部長。退職後2005年より現職。この間、アメリカ、オランダ、オーストラリアの大学で研究。専門は食品物理学。フィルム包装食品の加熱殺菌、食品コロイド、エマルション、テクスチャーについて研究。テクスチャーの研究で、食品科学工学会賞受賞。食品企業、化粧品企業等の顧問、種々の公的委員を歴任。また、民間時代レトルトパウチ第1号“崎陽軒のパック入りシュウマイ”の開発を担当。著編書にコロイド、テクスチャー関連専門書の他に、「おいしさの科学(編著)」(朝倉書店)、「おいしさの科学事典(編著)」(朝倉書店)、「おいしさの科学がよーくわかる本」(秀和システム)、「うどん王国さぬきのおいしさ」(おいしさの科学研究所)等がある。
「創作四字熟語」
日本は筆者自身を含め、日本は高齢者で溢れている。先日JETROの商談会見学を兼ねてハノイを訪れた時に、街は若者で溢れており、かつての日本もそうであったと認識した次第である。「防災訓練」をもじって「亡妻訓練」という四字熟語を作ってみた。見事な出来映えだと一人で悦に入っている次第である。
世の男性諸君、運悪く奥様を亡くした場合、準備は大丈夫だろうか。掃除、洗濯も大事であるが、何よりも3度の食事は必須である。現在はスーパーやコンビニエンスストアで何でもそろうという人も多いと思うが、自分で料理するといい点があるのでそれを整理する。
- 料理の材料を入手するのに、買い物に出かけ、スーパーの中を歩き回るので、運動になる。ついでに、歩数計を所持することをお勧めしたい。運動のバロメーターになる。
- 料理の種類や材料の選択が必要なので頭を使う。
- 実際料理をするときに包丁を使って皮をむいたり、細かく切ったりするのに手や指を使うので、手先の運動になるだけでなく、脳の活性化の一助となる。
- 料理は科学なので、たとえば素材の大きさの調整、加熱時間の調整、素材を入れる順序、混合の仕方その他、勉強しなければならないので脳を使う。もちろん、調理がうまくいけば達成感があり、さらにいえば、できるだけおいしいものを食べられれば、これ以上に幸せなことはないのである。
この他にも食に関する熟語を考えてみたが如何なものであろう。ご意見をたまわりたい。「菜食うは常々」(おかずの意味の菜でなく野菜の菜と解釈)不足しがちな野菜をよく食べよう。
「肉食京流」
昔、京都では海の魚肉が食べにくかったので、日持ちもよい鱧や鯖を肉食として補った。
「彩触兼備」
食は味だけでなく、色彩と食(触)感がないと満たされない。
(大塚薬報No.723より転載)