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抜け毛対策
メカニズム
頭髪は頭皮にある毛母細胞で作られ、その寿命は4~7年ほど。毎日成長を続けて、1カ月に約1.2cmほど伸びる。成長が止まってもすぐ抜けるわけではなく、その間に新しい毛を作る準備がなされ、古い毛が抜けた後、新しい毛が成長を始める。だが、何らかの原因でそのまま新しい毛が生まれてこない場合がある。脱毛症の原因には諸説あるが、男性ホルモンであるテストステロンの過剰分泌とともに、5α-リダクターゼという酵素が介在しているという説が有力だ。髪の毛が生えている毛包(もうほう)には、皮膚を保護する皮脂を分泌する皮脂腺がある。5α-リダクターゼは皮脂腺に多く存在する酵素で、テストステロンに水素を結合させてデヒドロテストステロンに変える。このデヒドロテストステロンが毛母細胞を傷つけ、発毛を阻害するのだ。また、頭皮を清潔にしておかないと、皮脂で毛包がつまり、髪の毛に栄養を送る毛細血管の流れが悪くなって、髪の毛が抜けやすくなる。髪の毛が寿命ではなく、毛根部が破壊されることで抜けてしまうのが、円形脱毛症だ。通常、10円玉ほどの大きさで円形に毛が抜ける。最初は1カ所だった脱毛部分が数カ所に増え、やがて頭全体に広がる全頭型や、まゆ毛やまつ毛、体毛など頭髪以外にまで広がる汎発型(悪性円形脱毛症ともいう)になることもある。その原因は不明だが、ストレスや自律神経失調症、甲状腺などのホルモン異常、自己免疫説などが挙げられている。
解消・予防のためのアドバイス
抜け毛を防ぐには、頭皮を清潔に保つことが第一。頭髪は皮膚の角質が分化して生まれるものなので、頭皮の健康維持も大切だ。髪の毛に栄養を送る毛細血管の流れをよくするには、ビタミンEやイチョウ葉エキスが有効だ。毛髪促進には、髪の毛の原料となるNAC(N-アセチルシステイン)やプロテインの補給も必要。また、5α-リダクターゼの分泌を抑えるものにはノコギリヤシエキスがある。髪の発育には亜鉛、鉄、ビオチン、葉酸など多くの栄養素が関わるため、マルチビタミン・ミネラルで補給したい。(松村)